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【小論文解答】:2003年/東海大学/医学部/本試験

(問1)
 明治・大正期は男性人口の方が女性人口よりもわずかに多い。これは自然状態における男女の出生割合とほぼ同一であると考えられる。医療も十分に発達しておらず、両者の平均寿命に差はほぼなかったと考えられる。昭和初期になると男性人口が急激に減少する。これは長期にわたる戦争で男性の多くが出兵し、多数の犠牲者が出たためであると考えられる。2000年前後は男性人口が女性人口に対し減少を続けている。これは医療技術が発達して平均寿命が延びた際に女性の方が長寿化し、高齢女性の人口が相対的に増加したためであると考えられる。(249字)
(問2)
 2050年には、2000年前後で想定された高齢女性の増加傾向がさらに進んでいると考えられる。医療技術の更なる発展は寿命の男女差を拡大させ、女性はますます長寿化する。この変化は日本の人口に占める高齢女性の割合を大きくし、少子化と合わせて国の経済活動、生産活動に大きなダメージを与える可能性がある。労働力確保のため、若年・中年女性の社会進出が奨励され、会社や自治体は充実した育児施設や休暇システムを設けて積極的に女性を雇用する筈である。それとともに、男性はこれまで以上に家事や育児の共同分担を求められることは間違いない。また高齢女性は単身である可能性が高いので、医療や介護等においては訪問やグループホームでの診療や介護がこれまで以上に重視される。そこでは、女性の活躍の場はさらに広がるだろうと考ええられる。(349字)

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プロフィール

玄武庵

Author:玄武庵
日本の片隅で予備校講師をしながら旺文社(入試問題正解)・教学社(赤本)等で作問・解答・解説等の仕事をしています。小論文は自分の頭で考えて書くことが一番大事ですが、その際の参考にしてもらえるとうれしいです。頑張ってください。(※コンテンツはすべて無料です)

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