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【小論文解答】:2012年/藤田保健衛生大学/医学部/本試験

 東日本大震災の被災者が、困難の中で互いに助け合う様子を見て、それを「日本人の美点」が現在も残っている証拠と考える筆者の主張は、全く妥当であると言える。もちろん、こうした緊急事態でなくても、私たちは身近でこうした「思いやり」をよく目にする。特に公共の施設や乗り物の中で、人々は整然と秩序を守り、困っているひとに配慮した行動を行うし、またはそうした振る舞いを促すような放送やポスターをよく耳目にする。それはみんなが快適に暮らせることを自己の快適さと考える日本人特有の気質かもしれない。
 医学部を目指す者として、こうした「共生感情」や「他人を思いやる優しさ」を持つことが非常に大切だと思うが、自身を振り返ると、必ずしもこうした感情を行為に移せているわけでもないし、時には「自分さえよければよい」といった独りよがりな考えで、周りに迷惑をかけていることもある。反省しなければならない。忙しいから、疲れているからという理由はあるのだが、実は他者も同じであると考えれば、そういったことは理由になるはずもない。その意味で、被災者の行為は私にとって大切なことを思い出させてくれた。
 医師という仕事は、他者の健康のために奉仕する仕事である。この仕事に「共生感情」と「他人を思いやる優しさ」は必須である。病気やけがで困っている人が自分の身近にいる。自分のところに助けを求めてやってくる。そうした人々の思いをきちんと受け止め、共にこの世に生きる者として、少しでも幸せになってもらえるように努力する。そうした精神を養うために、自分の身近にある家族関係、友人関係を大切にし、感謝の気持ちを持って接するよう、努力してゆきたい。さらには大学に入り、ボランティア活動や部活動を通して、他者に貢献することの意味や価値をしっかり学んでゆきたい。そして昔から続く日本人の美点を受け継ぐ一人として、医師という職業や日頃の活動を通して、みんなの幸せのために貢献するつもりである。(791字)
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プロフィール

玄武庵

Author:玄武庵
予備校講師をしながら旺文社(入試問題正解)・教学社(赤本)・Z会(実戦模試)等で作問・解答・解説等の仕事をしています。小論文は自分の頭で考えて書くことが一番大事ですが、その際の参考にしてもらえるとうれしいです。頑張ってください。(※コンテンツはすべて無料です)

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