FC2ブログ

【小論文解答】:2023年/北里大学/医学部/本試験/2月4日分

【問1】:(※解答例)脳は近道を選ぶが長期記憶には集中力が必要(20字)

【問2】
脳は記憶を作るのに多くのエネルギーを消費するので、記憶の保存作業が写真によって一部代替される場合には、保存にエネルギーを割かないばかりか、写真に撮ったものを積極的に記憶の対象から除外してしまうから。(99字)

【問3】
 筆者によると、情報を作業記憶から長期記憶へと移動するための固定化には、情報をその人の個人的体験と融合させ、「知識」を構築する必要がある。また本当の意味で何かを深く学ぶには集中と熟考の両方が求められるという。そうした過程を経て構築された「知識」は、社会と繋がり、批判的な問いかけをし、情報の正確さを精査するために必要だ、というのが本文における筆者の主張である。
 こうした点を踏まえ、医師を志す学生は集中と熟考を通して情報を個人的体験と結び付け、「血肉化」することで「知識」として固定化する、というやり方で知識を身につけていくべきであると考える。そしてその際重要なのは、情報の前で一旦「立ち止まる」ことだ、と私は経験を通して感じたことがある。
 ある授業で先生から「医師に必要な資質は何か」と問われ、私は「コミュニケーション能力」と答えた。しかし先生は「ではコミュニケーションとは何か」と私に聞いたので、私は「意思疎通です」と答えた。すると今度は「では意思疎通とは何なのか」と言われ、私の思考はそこでピタリと立ち止まった。そこまで深く考えたことがなかったのである。意思疎通の意味がきちんと理解できていなければ「コミュニケーション能力」の意味も分からない。先生はそう言いたかったのだ。
 言葉の意味を掘り下げ、集中と熟考により「知識」にすることで、初めて自分の使っている言葉の本当の意味とその言葉の持つ広がりを理解し、批判的な問いかけや情報の精査が可能になる。それが情報を個人的体験と融合させて「血肉化」し「知識」を構築する、という作業である。そしてその「知識」を起点にして、今度は自分の持っている情報を再整理し、「知識の体系」を構築できる。こうして得られた知識の体系は容易に私の体から離れないし、新しいことを学ぶための土台として機能する。このことを念頭に置いて、私もこれから「知識」を身につけていきたい。(795字)

関連記事

コメント

コメント(0)
コメント投稿
非公開コメント

プロフィール

玄武庵

Author:玄武庵
日本の片隅で予備校講師をしながら旺文社(入試問題正解)・教学社(赤本)等で作問・解答・解説等の仕事をしています。小論文は自分の頭で考えて書くことが一番大事ですが、その際の参考にしてもらえるとうれしいです。頑張ってください。(※コンテンツはすべて無料です)

メールフォーム

Name:
Email address:
Title:
Text:

カテゴリ