子どもの頃からテレビで放送される医師の姿や、自分が患者としてお世話になった医師の姿を通して、医師に憧れを抱いていた。両親が医療関係者ではなかったので、自分なりに医師について色々調べていくうちに産業医という仕事を知り、興味を持った。
通常の医師は患者や病気と向き合い、治療をし、その健康と幸福に貢献する。だが産業医は企業で働く人と向き合い、アドバイスをし、時には企業に対して職場環境改善や労働状況改善を求めることができる。働く人が快適な環境下で健康に仕事をし、それが企業の利益にもなる。働く人の幸福が企業の幸福につながるように健康面からの調整を行う、という産業医の仕事は、私にとって通常の医師の仕事よりも「広がり」や「社会とのつながり」を感じさせる魅力的なものだった。
医師として必要な知識や技術に加え、社会や企業のしくみをきちんと学び、働く人が意欲を持って仕事に臨めるために必要なことは何かを常に考え、その健康と幸福に貢献したい。特に高齢化が進んだ現在、高齢者の継続的な就労を維持するためのアドバイスや環境管理についても果たすべき役割が多くある。社会を支える一員としての自覚を持って、この仕事を全うすることを強く望んでいる。(510字)(※解答欄は横15.5㎝×縦22㎝/約500字で計算)
〔補足〕:設問で提示されている「求める学生像」は、
1:産業医として活躍したいという明確な目的意識を持っている。
2:臨床医学のみならず予防医学や健康増進にも深い関心を持っている。
3:医師として生涯にわたり自ら物事の本質を考え、探求する意欲を持っている。
4:幅広く医学の知識を修得し、発展・応用することができる能力を有している。
5:豊かな人間性と高い倫理観を備え、他者との協調性やコミュニケーション能力を有している。
の5つである。今回は1を選択して記述を行った。
- 関連記事
-
コメント