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【小論文解答】:2023年/福岡大学/医学部/本試験

【小論文解答】:2023年/福岡大学/医学部/本試験
 教育機会が失われることによる子どもへの直接的な影響として、教育機会があれば得られたはずの人生の利益の消失が挙げられる。子どもに相応の能力や努力の才能がある場合、それに見合った教育機会によって才能が開花し、より充実した人生を送れた可能性がある。その可能性の消失が子どもへの直接的な影響である。そして社会全体における損失として、社会で活躍・貢献できる人材を得る機会の減少による社会全体の脆弱化や活力の減退が挙げられる。能力の高い人が多く、それぞれの社会貢献度が高いほど社会の安定度や発展度は高くなり活性化する。貧困状態にある子どもの教育機会の喪失は、こうした社会の可能性の喪失に直結すると私は考える。
 次にこれらの影響や損失を防止する対応策について、まず金銭的支援の面では奨学金とは別の進学支援金制度の設立を提案する。学校だけでなく一般有料塾の費用も公的支援を行い、入学金を免除し進学準備の費用も支援する。これには国の財源を用いる必要があるが、有能な人材は国の宝であり国民全体で支える必要がある。また金銭以外の支援として、無償のボランティアの拡充を提案する。具体的には教育関係者による学習支援、近隣の人からの食事支援、子どもや親の不安や悩みに対するカウンセリング支援等がある。このように国・自治体とボランティアがチームを組んで対策を行うことで、貧困状態の子どもの教育機会と進学率が向上し、子どもにとっても社会にとっても有益な環境が整うと私は考える。(623字)

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プロフィール

玄武庵

Author:玄武庵
日本の片隅で予備校講師をしながら旺文社(入試問題正解)・教学社(赤本)等で作問・解答・解説等の仕事をしています。小論文は自分の頭で考えて書くことが一番大事ですが、その際の参考にしてもらえるとうれしいです。頑張ってください。(※コンテンツはすべて無料です)

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