FC2ブログ

【小論文解答】:2023年/国際医療福祉大学大学/医学部/前期A

 途上国が先進諸国に対して主張すべき内容としては、2つのことが考えられる。
 1つ目は「先進諸国は途上国の発展と環境対策の両立を支援すべきだ」ということである。先進諸国が一定の発展を遂げたのは化石燃料を大量に使用し温室効果ガスを大量に排出できたからである。一方で技術や資本に恵まれない途上国がこれから発展していくにはかつての先進諸国のように化石燃料を大量に使用せざるを得ない。すでに発展した先進諸国と同じ温室効果ガス抑制の基準を途上国に適用することは、先進諸国が途上国の発展を否定し不平等を容認することに他ならない。この問題を解決するために、先進諸国は発展によって得た温室効果ガス抑制のための知識や技術を積極的に途上国に還元し、途上国が経済発展と温室効果ガス抑制を両立できるように支援を行うことが重要なのである。
 2つ目は「地球環境は人類の共有財産であり、環境悪化防止の対策は技術的に上位にある先進諸国の務めだ」ということである。環境には国境が存在しない。途上国が発展のために排出した温室効果ガスは地球全体の環境を悪化させ、先進国にも不利益となる。しかしそれを解決する技術を途上国は持たない。共有財産としての地球環境を良い状態で保つために、技術的に上位にある先進諸国は自らの務めとして人類の未来のために途上国に積極的な技術支援を行うべきである。この2つが途上国の主張すべき内容だと私は考える。(592字)

関連記事

コメント

コメント(0)
コメント投稿
非公開コメント

プロフィール

玄武庵

Author:玄武庵
日本の片隅で予備校講師をしながら旺文社(入試問題正解)・教学社(赤本)等で作問・解答・解説等の仕事をしています。小論文は自分の頭で考えて書くことが一番大事ですが、その際の参考にしてもらえるとうれしいです。頑張ってください。(※コンテンツはすべて無料です)

メールフォーム

Name:
Email address:
Title:
Text:

カテゴリ