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【小論文解答】:2023年/国際医療福祉大学大学/医学部/特別選抜

 近年の日本の産業競争力が低迷しているのは、高齢化により生産年齢人口が減少し、それによって国の生産規模が縮小し、結果として生産力自体が低下したことにあると私は考える。高い産業競争力を維持するには、それを支える生産年齢人口の維持が必要だが、日本では高齢化によって労働の担い手としてのキャリアを終えた層が増加して生産を支える人口が減少し、産業規模は縮小した。現状が続く限り産業競争力の復活は困難であろう。
 この状況に対して取るべき対応は、定年を延長することで高齢者を継続的に雇用する、もしくはキャリアを終えた高齢者を生産の担い手として復帰させ、日本の産業競争力の向上のために貢献してもらう、ということだと私は考える。経験と知識を蓄えた高齢者が日本の産業で長期的に活躍することで、日本の産業競争力の向上が期待できると思われる。
 その際に最も問題となるのは高齢者の健康である。高齢者が社会の中で仕事を続けるだけの健康を保持できていないと継続的な社会参加は難しくなる。こうしたリスクを少しでも減らすためには医療の力が必要である。生活習慣病に対する予防医学的な呼びかけを早くから行う。そして持病を抱えていても仕事が行えるような「一病息災・多病息災」的な医療サポートを行う。こうした取り組みで高齢者の健康を支えることが高齢者の積極的な社会参加・生産者としての貢献を実現し、産業競争力を向上させると私は結論づける。(596字)

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プロフィール

玄武庵

Author:玄武庵
日本の片隅で予備校講師をしながら旺文社(入試問題正解)・教学社(赤本)等で作問・解答・解説等の仕事をしています。小論文は自分の頭で考えて書くことが一番大事ですが、その際の参考にしてもらえるとうれしいです。頑張ってください。(※コンテンツはすべて無料です)

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