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【小論文解答】:2022年/産業医科大学/医学部/本試験/Ⅰ

〔設問1〕
Society5.0とは、仮想空間と現実空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会の実現を目指している。Society5.0では、現実空間のセンサーから仮想空間に集められたビッグデータを人間の能力を超えたAIが解析し、その結果がロボットなどを通して人間にフィードバックされる。それにより発展と課題の解決を両立する新たな価値や産業が社会にもたらされることが目指されている。(199字)
〔設問2〕
 Society5.0で実現する社会において、医師はビッグデータとAIの恩恵を医療に応用して医療の質の向上や新たな治療法の提案などを行う役割を担うと考えられる。現在でも、ビッグデータやAIは問診・診断・病巣発見・創薬など医療の様々な場面で活用されている。しかしSociety5.0で目指される医療とは、単に治療の精度を高めるだけではなく、これまで医療を行う際にデータ化しにくかった患者の生活背景や価値観・人生観、あるいは疾病と職場環境・職場での人間関係の相関性などの要素もビッグデータとして解析し、その結果を現実の治療にフィードバックする、といったものであると私は思う。これまで医師各人の経験に依存することが多かったこうした側面をデータ化し、客観的な資料として医師各人が使用できれば、医師は経験の深浅に関わらず、患者のことを総合的に捉えた上で、より適切な医療を提供できる。そうした役割が医師に求められていると私は考える。(399字)
※(Society5.0=5文字で計算)

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プロフィール

玄武庵

Author:玄武庵
日本の片隅で予備校講師をしながら旺文社(入試問題正解)・教学社(赤本)等で作問・解答・解説等の仕事をしています。小論文は自分の頭で考えて書くことが一番大事ですが、その際の参考にしてもらえるとうれしいです。頑張ってください。(※コンテンツはすべて無料です)

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