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【小論文解答】:2022年/獨協医科大学/医学部/本試験(2月13日分)

【問1】
科学は絶対的なものではなく「科学的推論」を「科学的事実」と混同して真理だと決めつけてはいけない。真に科学的である、というのは理屈として説明できる事柄に反証されうる曖昧さが残っていることを認める姿勢のことである。しかしだからと言って「確実なものは何もない」と断じることも科学的ではない。ある「科学的推論」の可能性は認めつつもそれが推測であって真理ではない、ということを大事にしなければならないのである。(200字)

【問2】
 真に科学的であるとは反証を受け入れる姿勢のことである、という筆者の意見に私は深く納得した。私もよくメディア等を通して示された「科学的推論」を可能性の一つではなく絶対的な真理として捉えがちである。なぜならそう考えて済ませた方が楽に暮らせるからである。しかしそうした思い込みに基づいた自分の行為が、その後に問題を生み出す可能性について、私はもっと自覚をする必要があると思った。私は将来医師として患者に向き合うことになるが、今のままだと医学をベースとした「科学的推論」によって患者の治療の「最適解」を想定しようとする傾向に陥りやすいのではないかと考えたからである。自分の推論はあくまで可能性の一つであり、患者の側からの「反証」をきちんと受け入れたうえで最適解を求める。それが本来の「科学的」ということなのだ、ということをきちんと肝に銘じて、私も医師として「科学的」であることを目指していこうと考えた。(397字)

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プロフィール

玄武庵

Author:玄武庵
日本の片隅で予備校講師をしながら旺文社(入試問題正解)・教学社(赤本)等で作問・解答・解説等の仕事をしています。小論文は自分の頭で考えて書くことが一番大事ですが、その際の参考にしてもらえるとうれしいです。頑張ってください。(※コンテンツはすべて無料です)

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