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【小論文解答】:2022年/佐賀大学/医学部/看護学科/前期


 災害弱者とは「高齢者」もしくは「何らかの障害を抱えている人」のことだと私は考える。両者に共通する特徴は「避難に必要な体力や運動機能が不足している」「自分で移動する手段を持たない」ということである。
    豪雨災害時には急激な水量増加により河川が氾濫し家屋が浸水・流出する。また土砂崩れにより家屋や道路が土砂に埋まったり流されたりする。そうなる前に避難できるのが一番良いが、彼らは基本的に体力や運動機能が不足しており、場合によっては寝たきりで動けない人もいる。仮にある程度動けるとしても緊急時に対応できるような俊敏さを若い人と同じようには持ち合わせていない。近くの避難所であっても、大雨や強風の中自力で避難するのは困難である。また彼らは移動に必要な自動車等を持っておらず、日頃利用している公共交通機関も災害時には機能しない。結果として自宅に取り残され災害時に犠牲者となる恐れが大きくなる。
 こうした災害弱者に対して、日頃から密な連絡網を形成し、助けが必要な場合は迅速に救助できる態勢を構築することが必要である。その際訪問看護などで日常的に災害弱者と関わることの多い医療機関の存在は非常に重要となる。災害が発生する恐れがある場合、こうした災害弱者に対して医療者側が事前に連絡し避難可能性について確認した上で、問題があればすぐに消防署等に出動を要請する。それにより災害弱者が孤立するリスクを軽減できる。
 またこうした災害弱者を地域全体で見守るような取り組みを事前に行っておくことも重要である。近隣住民が日頃から災害弱者と密なコミュニケーションを取り、彼らの運動機能に対する認識を共有できていれば、災害時に「○○さんは大丈夫か見に行ってみよう」という人が増え、一緒に避難を行ってもらうことも可能となる。私も将来こうした支援や取り組みに積極的に関わっていきたい。(793字)

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玄武庵

Author:玄武庵
日本の片隅で予備校講師をしながら旺文社(入試問題正解)・教学社(赤本)等で作問・解答・解説等の仕事をしています。小論文は自分の頭で考えて書くことが一番大事ですが、その際の参考にしてもらえるとうれしいです。頑張ってください。(※コンテンツはすべて無料です)

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