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【小論文解答】:医学と工学の関係について(大阪医科薬科大学/出題年不明)

 これからの医学に「工学」の力は欠かせないと私は考える。工学の進歩は現在の医療に大きな影響を与えている。医療機器や検査機器の機能向上により、これまで治療困難であったり、病因の確認が困難であった患者に回復の道が開かれた。またビッグデータ解析に基づいた問診や疾病の絞り込みは、医師が治療のために患者と関わる時間を増やすことに貢献した。さらに電子カルテの充実は、過去の診療記録に基づいた的確な診療や、処方される薬の重複の防止という形で患者のQOLの向上に大きく寄与している。医学はこれからも工学の成果を「健康」のために積極的に活用していく必要がある。だがそれと同時に医療の基本は「対人」にあることも、医師は忘れてはならない。最適な医療とは「患者の固有性」という関数抜きには実現できない。患者の目を見ながら、声に耳を傾ける。これがあってこそ、医学は本当に工学を活かすことができるのではないか、と私は考える。(397字)

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玄武庵

Author:玄武庵
日本の片隅で予備校講師をしながら旺文社(入試問題正解)・教学社(赤本)等で作問・解答・解説等の仕事をしています。小論文は自分の頭で考えて書くことが一番大事ですが、その際の参考にしてもらえるとうれしいです。頑張ってください。(※コンテンツはすべて無料です)

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