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【小論文解答】2022年/久留米大学/医学部/予想問題/「医師として守るべきコンプライアンス」

 コンプライアンスとは「法令遵守」を意味するが、それだけでなく倫理観をはじめとした社会的規範に従い、公正・公平に業務を行うことも含まれる。こうした観点で考えると、医師として守るべきコンプライアンスとは、医療行為に関する高い倫理規範を持って患者と接し、治療を行うことを意味すると考えられる。医師が人の命や健康を左右する責任ある職業であることを自覚し、責任に値する知識と技術、人間性を身につける必要がある。
 コンプライアンスとして最も重視すべきことは「患者の尊厳」であると私は考える。病状としては同じであっても、患者の心理的・経済的・社会的側面は多様であり、一律に同じ治療をすればよいわけではない。患者とのコミュニケーションを通して患者1人1人の固有性を理解し、それを踏まえた最適な医療を提供することは「相手に配慮して思考・行動すべき」という社会的規範に適うものである。そうした自覚が医師に必要だと私は思う。
 また、治療行為における主体が患者である、という前提に基づき、治療方針に関する自己決定権を患者が適切に行使できるようなサポートを行うことも、医師に求められる重要なコンプライアンスであると私は考える。インフォームドコンセントを徹底し、患者が自己の治療のことを正確に判断できる情報を提供することはもちろん、患者の疑問や不納得に対しては真摯に耳を傾け、信頼を得られるような説明を試みる必要があると私は思う。
 さらに患者の情報に関する厳正な管理や開示も非常に重要なコンプライアンスである。患者の基本的な個人情報はもちろん、病歴や治療歴、遺伝に関する情報は、漏洩した場合に患者に大きな社会的被害や差別をもたらす恐れがあるため、厳正な管理が必要である。また治療や手術、投薬等で発生したミスや事故に関しては、隠蔽することなく適切に開示し、謝罪と対処を行う必要がある。私も将来これらを念頭に置いて医療に従事したい。(795字)

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プロフィール

玄武庵

Author:玄武庵
日本の片隅で予備校講師をしながら旺文社(入試問題正解)・教学社(赤本)・Z会(実戦模試)等で作問・解答・解説等の仕事をしています。小論文は自分の頭で考えて書くことが一番大事ですが、その際の参考にしてもらえるとうれしいです。頑張ってください。(※コンテンツはすべて無料です)

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