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【小論文解答】:2018年/広島大学/歯学部/後期試験【1】

 「持続可能な社会に戻るために私たちにできること」には、なるだけ資源を消費せずに生活の質を維持することと、なるだけ再利用可能な形で資源を循環させること、という2つのアプローチがあると私は考える。前者を身近な視点で考えるなら「物は大切にして長期的に使用する」「長期的に使用可能な製品構造にする」という2点が挙げられる。食器でも家電でも、安価で手軽だからと言って安易に捨てたり買い替えたりせず、みんながきちんと手入れをして大切に長く使えば、製品を生み出すための資源使用を減らすことができる。また製品を作る側も使い捨てを前提とした製造・製作ではなく長期の使用に耐える構造の製品を流通させることが大切である。もちろんその分コストがかかり値段は高くなるが、むしろそうした製品を大事に使うことを評価するような価値観の醸成が必要だろう。
 後者を身近な視点で考えるなら「繰り返し利用可能な製品素材にする」「これまで利用してこなかった素材を製品素材にする」という2点が挙げられる。現在多くの製品が使用済みになると回収・解体されて様々な別の製品へと生まれ変わっている。この動きをさらに進め、なるだけ新たな資源を使用せずに既存の資源を循環させていくことが重要である。またこれまで製品利用に向かないとして捨てられていた多くの資源が価値を見出されて製品素材として使用されている。この動きももっと進めていくことが大切だと私は考える。(598字)

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プロフィール

玄武庵

Author:玄武庵
日本の片隅で予備校講師をしながら旺文社(入試問題正解)・教学社(赤本)等で作問・解答・解説等の仕事をしています。小論文は自分の頭で考えて書くことが一番大事ですが、その際の参考にしてもらえるとうれしいです。頑張ってください。(※コンテンツはすべて無料です)

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