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【小論文解答】:2020年/東海大学/医学部/2月11日分

 私はこの文章を読んで「美徳のひけらかし」は形を変えた自己アピールに過ぎず、形ばかりの賞賛は得られても本当に困っている人からの信頼は得られない、ということを感じた。自分が人々の不幸に共感することをSNSで示す時に見て欲しいのは「共感している自分の姿」であって、人々の不幸はそれを際立たせるための単なる材料となっている。しかし本来の美徳は本人が言わずとも他者が認めるものであって、他者に認めさせるものではないはずである。ただしそういう私も過去にこの種の自己顕示で失敗した経験がある。
 高校2年の夏休みに、豪雨の被害を受けた地域にボランティア活動に行った。そこでは瓦礫を片づけたり家具を運んだりして、現地の方にも感謝された。それで気分を良くした私は、休み明けにそのことを同級生に自慢したのである。同級生は何となく白けた顔でその話を聞き、その1人が「それ、言わない方がカッコよかったよね」と私に言った。私はそれで自分がやったことの恥ずかしさに気づいた。ボランティア活動でも仕事でも、その価値は他者が決めることであって自分が他者に認めさせることではない。私は医師になってもそれを肝に銘じていきたいと思う。(495字)
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プロフィール

玄武庵

Author:玄武庵
予備校講師をしながら旺文社(入試問題正解)・教学社(赤本)・Z会(実戦模試)等で作問・解答・解説等の仕事をしています。小論文は自分の頭で考えて書くことが一番大事ですが、その際の参考にしてもらえるとうれしいです。頑張ってください。(※コンテンツはすべて無料です)

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