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兵庫医科大学医学部小論文について

 クセの多い私立医学部医系小論文の中でも、この大学の小論文は異彩を放っている。下線部説明、空欄補充、要約、意見論述などが、だいたい設問数4から7くらいの間で、そして総字数400~700字の間で出題されている。言ってみれば純然たる国立文系2次型と通常の医系小論文が融合したスタイルである。以前は国立後期医学部入試の小論文でもこういったタイプの問題は多かったが、現在では雲散霧消している。最近まで配点が100点あり、軽視できないほどのウエイトを占めていたが、現在では「重視」とのみなっている。実質50点換算だと推定される。出題内容も、医療系のテーマが出されることもあるが、基本的にはもっと幅広い分野からランダムに出されている、という印象である。
 以前、兵庫医科大学の入試担当者とこの件について直接話をしたことがある。配点が100点だった頃である。小論文の出題者は「文系の先生」であり、医療という側面でのこだわりはない、ということであった。つまり聞かれていることは「読解力」「論理的思考力」「記述力・表現力」、つまりは通常の意味での「論文作成力」といったもので、医療人の資質といった側面はさほど重視していないようであった。それはそれでよいとして、それでも100点という配点は他の教科と比較しても比重が大きいのではないか、と私が言うと「実際迷っているんですよねー。あなたはどうすれば良いと思われますか?」と逆に質問されたので、「パターンを差し替えることも含めて、もう2~3年迷われてみてはどうですか」と言って、その時は終わったのだが、程なく小論文の配点は減らされた。これが担当者の答えだったのだろう。
 長文の論文を書くことばかりに慣れていると、50・100・150字といった単位での記述を書くことが大変苦手となる。内容説明系の問題の解答の仕方は、通常の論述とは考え方が異なる。ヒントを探し、要素ごとに整理し、論理的破綻がないように簡潔にまとめるには、それ相応の訓練が必要である。また、同じことを別の言葉で判りやすく言い換える、といった訓練も必要となる。配点は下がったが、取りこぼしをなるだけ減らして、高得点をめざしてゆくこと、そして空欄系の問題は(ヒントが判りやすく他の生徒もあまり間違えないので)絶対に落とさないようにすること。そうした意識が必要である。
 
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プロフィール

玄武庵

Author:玄武庵
予備校講師をしながら旺文社(入試問題正解)・教学社(赤本)・Z会(実戦模試)等で作問・解答・解説等の仕事をしています。小論文は自分の頭で考えて書くことが一番大事ですが、その際の参考にしてもらえるとうれしいです。頑張ってください。(※コンテンツはすべて無料です)

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