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【小論文解答】:2020年/国際医療福祉大学大学/医学部/本試験

 近年の日本の文章読解力低下および根拠に基づく自己の考えの説明力の低下の原因・背景として私は「モバイルツールでの情報享受・コミュニケーションの一般化」を挙げる。モバイルツールで提供される情報の大半は断片的で平易なものが多い。一方新書等の書籍によって提供されるのは、あるテーマに基づいて考察された厚みのある「論理」であり、扱われる「語彙」のレベルも高い。書籍を読むという行為によって、私たちは文章読解に必要な論理の鋳型と語彙を蓄積しているのだが、現在はそうした経験が不足している。またモバイルツールでやりとりされるコミュニケーションの大半は「短文」で形成され、「論理」や「根拠」を提示するだけの文字数が確保されていない。現在ではこうしたコミュニケーションが主となっており、対面で要求される「説明」の機会が減少している。これらが文章読解力の低下と説明能力の低下を同時に引き起こしているのだ、と私は考える。
 対策として考えられるのは、学校での「読書と対話」を一体化させた授業の新設である。本の一節を読み、それらの内容を口頭でまとめ、自分の意見と他者の意見を擦り合わせる作業を行わせることで、文章の内容や相手の意見を正しく理解する能力と、意見を正確に伝える能力の両面を鍛えることができるのではないか。将来医師となる私自身にもそうした能力は必須である。授業に限らず日々の生活の中で意識して鍛えてゆこうと思う。(595字)
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プロフィール

玄武庵

Author:玄武庵
予備校講師をしながら旺文社(入試問題正解)・教学社(赤本)・Z会(実戦模試)等で作問・解答・解説等の仕事をしています。小論文は自分の頭で考えて書くことが一番大事ですが、その際の参考にしてもらえるとうれしいです。頑張ってください。(※コンテンツはすべて無料です)

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