少子高齢化の進む日本において将来の暮らしや社会を発展させるためには、筆者が述べているように日本人全員で社会を支えるシステムの構築が必要である。女性や高齢者、若者や障害者、外国人等に働く機会を与え、個人の自立的な生活と社会の安定的な発展を両立させなければならない。そしてこの問題を解決する際に最も重要なのは、「労働力としての高齢者」という存在をどのようにして確立するか、ということであると私は考える。
高齢になると心身共に衰え、生産年齢層と同じような負荷で仕事を行うことは難しい。また病気を抱えていれば仕事自体が不可能になる。将来医師となる立場から考えると、「予防医学/医療」によって高齢者が病気になりにくい状況を作り出すこと、また病気になっても「一病息災」という状態を維持し、社会の中で働ける状況を作り出すことが「労働力としての高齢者」という存在を確立・維持するために最も重要ではないかと思われる。
健康な高齢者が「ノーマライゼーション」と「ワークシェアリング」に基づいて、女性や若者と同様に社会の中で活躍することは、医療費の削減という観点からも、社会の公的財源の安定化という観点からも、そして何よりも高齢者自身の個人としての人生の充実という観点からも非常に重要なことなのではないかと私は思う。その意味で日本社会の未来に医師が果たす役割は非常に大きい。その自覚を私もまた持って生きていこうと思う。(594字)
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