〔設問1〕自らのエネルギーを注ぎ込み全身全霊をあげて取り組んだ時間(28字)
〔設問2〕●自分の足を使わずに新幹線で移動する時間
●自分の頭で考えずに検索エンジンで知りたい答えをすぐに得る時間
●食べ物に集中せずテレビを見ながら食事をする時間
●子どもときちんと向き合わずに機械の力で教育を行う時間
〔設問3〕機械は人間生活の効率化をもたらし人間の行動の総量を飛躍的に増大させたが、一つ一つの行動に費やす時間の質を低下させ、論理的思考力や深い理解力を人間から奪っている。(80字)
〔設問4〕
筆者の考える「生きる力」とは、事柄を身をもって体験し、自分が働きかける目標や目的と時間をかけてじっくりと向き合い、そこから対象に対する深い理解や敬意、息の長い論理的思考を手に入れることで、自分で自分を広げていけるような力のことである、と私は考える。それを可能にするには、今後、私は対象をきちんと見つめ、機械や既存の情報に安易に頼らず、すぐに答えを出そうとしない生き方をしていく必要があると考える。
自分のこれまでの生き方は「生きる力」とは逆のものを求める生き方だったと思う。日常生活でも勉強でも「効率」を重視し、短時間で多くのことができるように機械の力を最大限活用した。しかし物事に対する自分の側の「人間としての厚み」は、それでは得られなかったように思う。対象を単なる「手段や道具」としてしか扱わない自分は、同時に対象との深い交流から生まれる「人間としての厚み」を自ら捨てていたのだ、と私は思う。
自分の足で歩いてじっくりと周りを眺めてみる。すぐに答えを求めずにじっくりと自分の頭で考えてみる。自分の目の前の物や人と真剣に向き合ってみる。こうした生き方を重ねることが、医師としての自分の将来に大きな影響を及ぼす。患者と真剣にじっくりと向き合い、安易に答えを求めず、尊厳を大切にしながら最善の選択を行う。それは善い医師の資質そのものである。時間をかけて自分を鍛え、善き医師になりたいと私は思った。(592字)
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