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【小論文解答】:2018年/日本大学/医学部/本試験

 筆者は「考える」ということが、その人が目の前の問題にどう対処するのかを決定し、その振る舞いの積み重ねによって自分の人生を作り上げ運命を決定している、という仕方で「あなたそのもの」であると考えている。その際に大事なことは物事に対して積極的な態度を身につけることであり、目の前の問題に対してくよくよ悩んだり悲観的になるのではなく、神経を集中させて問題の本質を見きわめ、冷静に処理することが成功のもとであると主張する。正しい考え方に基づいて愉快な気持ちで物事に取り組み人と関われば、問題解決の道が開け人に頼られる存在になる。「考える」とは自分が外部に向かって自分が開いていくその開き方を決め、それが生きる指針や振る舞いそのものとなり、人生を形作る。その「生きる構え」を「あなたそのもの」という言葉を用いて筆者は説明している。
 筆者の考えとは異なるが、私自身にとって「考える」とは「立ち止まる時間」を作るという意味で重要である。私は日頃与えられた条件に従って、言わば「何も考えずに」暮らしている。日常生活という小さなレベルでも、人生という大きなレベルでも、一個人として、受験生として、やるべきことだと思われることをそのまま繰り返している。でもそうした自分のあり方を一旦立ち止まって振り返り、「どんな意味があるのか」「これで良いのか」「もっと意味のある選択はないのか」と考えることによって、気持ちを引き締めたり奮い立たせたりして、また新たな気持ちでそれから先の日々を過ごせるようになる。それを「成長」というのかどうかはわからないが、「考える」ことは「成長」と同じだと思う。
 こうした習慣は、医師となった後にもとても必要なことだと考える。患者との向き合い方や治療の仕方の一つ一つをただただ流れ作業として行うのではなく、「考える」ことで「立ち止まる時間」を設け、よりよい選択ができるような医師になりたい、と私は思う。(791字)
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プロフィール

玄武庵

Author:玄武庵
予備校講師をしながら旺文社(入試問題正解)・教学社(赤本)・Z会(実戦模試)等で作問・解答・解説等の仕事をしています。小論文は自分の頭で考えて書くことが一番大事ですが、その際の参考にしてもらえるとうれしいです。頑張ってください。(※コンテンツはすべて無料です)

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