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【小論文解答】:2017年/近畿大学/医学部/推薦試験

 人の命の価値に軽重はないという意見は素晴らしいと思うが事実には合致していない、と私は考える。例えば人のために自分を犠牲にして尽くした人の命と、自分のために人を犠牲にして暴虐を尽くした人の命を、同じ価値であると考えるのは難しい。他者や社会に不利益を与える個人の命の価値は否定できる。だからこそ死刑制度も成立するのである。
 一方、自らの振る舞いではなく状況によって不当に命の価値が軽んじられることもある。中東のイエメンでは内戦のため、コレラに感染した子どもに適切な治療が行われず、栄養失調で多数の死者が出ている。この場合、命の価値を不当に下げている状況を人間が作り出しているのである。ならば逆にこうした状況を別の状況を作り出すことで解消し、命の価値を回復させることもまた人間には可能である。そうした努力を行える人間にとって「人の命に軽重はない」という言葉は真実なのだ。そして私もその一人でありたいと考える。(398字)
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玄武庵

Author:玄武庵
予備校講師をしながら旺文社(入試問題正解)・教学社(赤本)・Z会(実戦模試)等で作問・解答・解説等の仕事をしています。小論文は自分の頭で考えて書くことが一番大事ですが、その際の参考にしてもらえるとうれしいです。頑張ってください。(※コンテンツはすべて無料です)

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