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日本大学医学部小論文について

 以前は読解レベルで困難をきたすような難解な文章(例えば科学技術至上主義がもたらす文明への弊害といったようなものや、医療と全く関係がなさそうな文学的な内容の文章)が出題されていた。おそらく、新書程度の読書経験がある程度なければ、内容が理解できなかったであろう。ここ数年は、少なくとも課題文の内容は理解できる。ただ各年ごとの課題文と設問をバラバラに見ていると、一体なぜ医学部生になるために医療とは全く関係の無いような小論文を書かなければならないのか、という疑問に駆られるだろう。それは場合によっては、教える側も同じかもしれない。
 だが数年分の問題を通して(つまり実際に自分の手と頭を使って解いて)考えると、求められているものはやはり「医療人として、あるいは医療に携わる1人の人間として、どう生きるべきか」という姿勢がきちんとしていることである、ということが判る。現代という時代を「歴史」という大きな枠組みの中で相対的に捉え、さまざまな人々が生きている「社会」に対する想像力をきちんと持ち、その中で生き、生かされる存在としての「自己」を自覚し、「他者」への温かい眼差しを持ち続ける。そうしたことを抽象的な文章や曖昧な文章を用いて間接的に問い続けているのが、日本大学であると私は思う。
 まずは一次試験の段階から難関であるが、二次試験の小論文・面接も「重視」なので気をつけること。小論文の対策は他大学との共通点が少ないため、本命度の高い人は、早期から対策を行っていたほうが無難である。直前対策では対応できない可能性が高い。また日ごろからの読書も可能であれば行っておくべきである。
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プロフィール

玄武庵

Author:玄武庵
予備校講師をしながら旺文社(入試問題正解)・教学社(赤本)・Z会(実戦模試)等で作問・解答・解説等の仕事をしています。小論文は自分の頭で考えて書くことが一番大事ですが、その際の参考にしてもらえるとうれしいです。頑張ってください。(※コンテンツはすべて無料です)

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