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【小論文解答】:成人年齢とは(少年法関係)

 私は成人と見なされる年齢は15歳以上であると考える。なぜなら「社会の中で他者から責任を求められるに相応しい思慮分別を持つべき」と考えられる年齢が15歳だと思われるからである。責任とは、自分が社会から求められている規律を主体的に守れることと、自分が規律に違反することで他者に与えた損害に対して謝罪や弁償等を行えること、に分けられる。こうした責任は対象となる人間が「他者に危害を及ぼすことのできる身体能力」「世の中の仕組みや善悪の判断について、十分な認識や判断を行える理性の能力」「社会の中で生産活動を通して収入を得られる経済能力」の3つを持っていることが前提となるが、15歳は社会の求める可能性として、これらをすべて満たしていると考えられるのである。
もちろん、人間の成熟の度合いには個体差があるので一律に決めることは難しいかもしれないが、現在、選挙権を有する年齢を18歳に引き下げようとする動きがあったり、少年法を改正しようとする動きがある背景には、こうした世代を「法によって大人以上に保護すべき対象」としてではなく、「法によって大人であるという自覚を促すべき対象」として捉えようとする意思が社会全体に働いている、ということが考えられる。これまで社会は、彼らを「保護の対象」「サポートの対象」として扱ってきた。しかしその結果生じたことは「過度の未熟化」と「法の保護の悪用」といった好ましくない側面の増長であった。身近によく見かける迷惑行為からいじめ殺人に到るまで、看過できないことを平気で行うのは、彼らが「自分が未成年として保護の対象になっている」ということをよく知っているからである。しかし分かってやっているのであれば実はそれは「大人」であることと同じではないか、と人びとは考え始めた。「社会の中の他者との共存」のために、彼らが大人であることを法の側から宣言することで、彼らは「大人」であることを自覚するのだと考える。(794字)

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プロフィール

玄武庵

Author:玄武庵
予備校講師をしながら旺文社(入試問題正解)・教学社(赤本)・Z会(実戦模試)等で作問・解答・解説等の仕事をしています。小論文は自分の頭で考えて書くことが一番大事ですが、その際の参考にしてもらえるとうれしいです。頑張ってください。(※コンテンツはすべて無料です)

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