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【小論文解答】:2014年/金沢医科大学/医学部/本試験(2月3日・2月4日分)

(2月3日分)
現在の日本の理科教育は、「自然をロゴスで語れること」と「ロゴスでは表せない自然のすばらしさを感じ取れること」という対立的な目標を掲げている。近年、技術と文化を制覇しかねない科学を否定し自然に没入する傾向があるが、言語化された理科を学ぶことで自然の「すばらしさ」をより深く実感できるという協調的な考えで両者の対立を解消することもできる。実際、自然を言語化する人間の営み、言語化を目指して自然に挑む人間の「すばらしい」努力によって自然が擬似的に拡大されているという面もある。科学というチャンネルを通して、自然をはじめとする別のチャンネルに実証と合理を携えた理科精神が挑戦する姿が理科自体を豊かにするのである。(300字)

(2月4日分)
知的障害を持っていた女の子が、お父さんとお母さんとの性別の違いを求めた質問に対して「女です」と答えずに「大好きです」と答えたというエピソードと、目の見えないkさんが美術館に出かけ〈聞く絵画鑑賞〉を楽しんだというエピソードは、いずれも「本当にわかる」ということの本質を気づかせてくれる。それは物事を「対象化・一般化」し、知識として覚えることではなく、想像力や感覚を全開させ、「現場で現物を肉声として実感し、心に刻む」ということなのである。事故や災害、戦争などの再発を防ぐために、それらを体験していない人々に理解を深めてもらうには、心や全身を揺さぶられる思いで「本当にわかってもらう」ことが必要なのである。(300字)
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プロフィール

玄武庵

Author:玄武庵
予備校講師をしながら旺文社(入試問題正解)・教学社(赤本)・Z会(実戦模試)等で作問・解答・解説等の仕事をしています。小論文は自分の頭で考えて書くことが一番大事ですが、その際の参考にしてもらえるとうれしいです。頑張ってください。(※コンテンツはすべて無料です)

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