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【小論文解答】:2014年度/自治医科大学/医学部/本試験/出題文2

榊原氏と新居崎氏の生き方は、尊敬という言葉では尽せないほど立派であり、真似しようと思ってもできない。またその生を肉体的・精神的に陰で支えた医師の存在も立派である。人は死を自覚する時、同時に自分の生の総括も行う。納得ゆく生を全うするために残り少ない時間で何ができるかを考え、自分らしく生を終えようとする。そうした人々に対して、将来医師となる私も、全力で向き合えるように技量と精神を磨いておく必要がある。
だが一方で、もし彼等のガンを食い止めていたなら、本当はそちらの方が彼らにとって幸せだったのではないか、と私は思う。確かに凄絶な生き様を人に見せることは無かったかもしれないが、もう10年20年、心穏やかに自分の人生を続けられることの方が本当は大切なのではないか、という気がする。ガンとの闘いを放擲せずに一刻一刻を生き抜く人間精神は偉大であるが、医師はさらにその境地を乗り越えて、「ガンを治して普通の生活を少しでも長く続けられる幸せ」を患者に与えるための努力を続けてゆくべきであるし、そうすることで二人の生き方は単なる「美談」ではなく、医師に対する「課題」としていつまでも残り続けるのだ、と私は考える。(496字)

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玄武庵

Author:玄武庵
予備校講師をしながら旺文社(入試問題正解)・教学社(赤本)・Z会(実戦模試)等で作問・解答・解説等の仕事をしています。小論文は自分の頭で考えて書くことが一番大事ですが、その際の参考にしてもらえるとうれしいです。頑張ってください。(※コンテンツはすべて無料です)

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