志望理由書の構成の仕方について、および注意事項等について。
⑤志望理由
・医師の志望理由の場合、親が医師であればその点についてはきちんと書く。親の姿は肯定的に書く。大変さばかりを強調せず、魅力について語る。
・100字であっても、理由は2つ程度書いたほうがまとまりが良い。200字を超えると「時系列」の問題が発生する。300字を超えるようだと、地元の医療の現状や自分の医療についての問題意識についても書く可能性が発生する。400字を超えるようであれば、将来の話についても書き込みが必要になる可能性が発生する。
・身近な人間の病気や死、自己の病気については、書き方に注意する。メインに据えるためには相当の工夫が必要。
・現在の医療批判は基本的に行ってはならない。
・「国境なき医師団」等の活動をメインに扱ってはならない。大学が求めているならば別である。
・志望理由については、面接対策も込みで3つ程度は言えるようにしておく。
⑥大学志望理由
・大学の理念・カリキュラム上のアピールポイント・病院としての活動については、必ず確認しておく。地域医療に力を入れている、高齢者医療に力を入れている、先進医療に力を入れている、等については、その内容についても何か一言言えるようにしておく。生半可な知識でいい加減なことを言うと、面接官の逆鱗に触れる。もちろん志望理由書では最低限のことのみを書く(細かく書かない)。
・どんな目的のために、どのような学生を育てたいのか、という大学側の主張は、必ずきちんと確認しておく。特に「人間性」を強調する大学の場合、大学側のどの点に共感したのかということまで書けるようになると良い。
・自分が医師となってやりたいことと、大学の求めていることをきちんとリンクさせる。大学の理念やカリキュラムに共感しておきながら、自分のやりたいことが全くかみ合わない志望理由を書く人もいるので注意する。
⑦最後に
・志望理由書は、医療人としての資質を確認し、自分の大学への入学意欲を確認するためのものなので、たとえ「本命」でなかったとしても丁寧に書くこと。オリジナリティは必ずしも必要ないが、「誠実さ・真摯さ」は必ず要求される。あと、面接官は学校の先生と違って「医師」で「大人」なので、「減点法」で理由書も見るし、面接も行う。簡単に言えば「優しくない」。「大人」の仲間入りをする人間として、学生を判断する。だからいわゆる「学生のノリ」でいい加減に理由書を書くと、著しく不利になる。もちろん、学科でかなりの高得点が取れていれば、大目に見てくれる大学もある。しかし大半の大学ではそうではないことは、担当者と直接話をして確認している。字はきれいに。丁寧に。敬語表現・漢字などでミスをしないように。医師を「お医者さま」と書かないように。患者を「看者」と書かないように。不可欠を「不可決」と書かないように。
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