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【小論文解答】:2013年/日本医科大学/医学部/本試験

 Aさんのとった行動は、自分の避難の際に友達のBさんを起こし、共に避難するよう促したという点では全く妥当であったが、Bさんの主張をあっさりと受け入れ、結果としてBさんを危険に晒すことになったという点では不十分だったのではないか、と私は考える。
確かにAさんがBさんを起こした時、放水までにはまだ3時間あり、熟睡していたBさんは自分の意思でもう少し寝ることを選択した以上、状況の変化によってBさんが危険に晒されることは本人の自己責任であり、Aさんには何の責任もないと言える。だがBさんがAさんにとって「友達」だという点から考えればAさんはBさんに対してもっと強く避難を促してもよかったのではないかと思う。雨の状況や川の様子から考えれば放水の時間が前倒しになる可能性もある、という想定もAさんにはできたはずである。ならばその想定のもとに「友達」であるBさんを強く説得し、増水した川に流されるというリスクからBさんを遠ざける、という選択もあった。きっとBさんはその時は機嫌を悪くするだろうが、避難所に着いて放水時間の前倒しの放送を聞いた瞬間にAさんに感謝するはずである。Bさんから悪く思われたり言われたりすることを避けた代償として、Bさんの命を危険に晒してしまった、という後悔の念はAさんから消えないだろう。ならば多少嫌われてもAさんはBさんを避難所に引っ張ってくるべきであった、というのが私の結論である。(594字)
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玄武庵

Author:玄武庵
予備校講師をしながら旺文社(入試問題正解)・教学社(赤本)・Z会(実戦模試)等で作問・解答・解説等の仕事をしています。小論文は自分の頭で考えて書くことが一番大事ですが、その際の参考にしてもらえるとうれしいです。頑張ってください。(※コンテンツはすべて無料です)

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