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【小論文解答】:2014年/近畿大学/医学部/本試験

 混合診療とは、これまで保険適用外の治療を行う際に医療費が全額自己負担となる制度を改め、保険適用分に保険適用外の治療費を上乗せする形で患者が支払う分の医療費を軽減する制度である。これにより、個人レベルではこれまで一般の患者には手が出なかった高額な先進医療や新薬投与を受けられる人が増加することで命を救われる可能性が増えるとともに、社会レベルでは国民の間の医療格差が減少し医療の平等性がある程度確保される、というメリットが生じる。だが一方で、そうした混合診療が受け入れられることにより、保健適用外の先進医療や新薬の保険適用内化の時期がずれこんだり不認可になったりして、より貧しくてもそうした治療や投薬を必要としている人々に対していつまでも恩恵が巡って来ない恐れがある。本当の意味での「医療の平等性」を重視するのであれば、保険適用化をより迅速に進め、より多くの人々が恩恵を得る方策を考えるべきだと思う。(397字)
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玄武庵

Author:玄武庵
日本の片隅で予備校講師をしながら旺文社(入試問題正解)・教学社(赤本)等で作問・解答・解説等の仕事をしています。小論文は自分の頭で考えて書くことが一番大事ですが、その際の参考にしてもらえるとうれしいです。頑張ってください。(※コンテンツはすべて無料です)

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