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【小論文解答】:2013年/昭和大学/医学部/本試験

 山中教授の言葉は、失敗や挫折からきちんと学ぶことによって、より多くのものを手に入れられるから、若いうちにより多く失敗して、人間としての厚みを持って欲しい、という意味であると私は受け取った。幸運は、失敗や挫折の中で、そこからより多くのことを将来の糧にしてゆこうとする人間が、自分の力で手に入れるものであると私は思う。失敗という経験によって人間として厚みを増すことで、人は挫けても諦めずにチャレンジし続ける勇気と自信を手に入れることができるし、山中教授がそうであるように、失敗を成功そのものに変えてゆくような力を手に入れることができる。そういう生き方や心構えの大切さを「失敗して、挫折して下さい」という逆説的な言葉にこめたのだ、と私は考える。
 しかし一方、医療ではそうした失敗を安易に重ねるわけにはいかない。自分の人生の糧にするために他人の人生を侵害することはできないからである。若い間に失敗するということは、社会に出て失敗できないような状況の中で失敗せずに済むような経験を積む、ということである。若い時失敗をきちんと糧にできる人間は、社会に出て成功を糧にすることもできる。人の役に立つ医師は、そうした経験を十分積んだ人間であるだろう。そういう意味で、ひとつひとつの失敗にきちんと向き合い、噛み締めながら生きてゆくことは、今の私にとってとても大切なことなのだということを、山中教授の言葉から教えられた。(597字)

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プロフィール

玄武庵

Author:玄武庵
予備校講師をしながら旺文社(入試問題正解)・教学社(赤本)・Z会(実戦模試)等で作問・解答・解説等の仕事をしています。小論文は自分の頭で考えて書くことが一番大事ですが、その際の参考にしてもらえるとうれしいです。頑張ってください。(※コンテンツはすべて無料です)

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